最近、ニュースを見るたびに胸が締め付けられることがあります。
高齢のドライバーが「体が言うことを聞かなかった」と語り、何の罪もない子供たちの列に突っ込んでしまう……。
こうした事故は、加害者も被害者も、そしてその家族も、全員が不幸になるあまりにも悲劇的な事件です。
「危ないなら免許を返せばいい」
正論ですが、現実はそう簡単ではありません。地方では「車がなければ死ね」と言っているのに等しいからです。
この問題を解決するには、個人の努力に頼るのではなく、「国が介入する仕組み作り」が不可欠ではないでしょうか?
1. 「免許返納」と「移動の自由」をセットにする
僕が提案したいのは、「免許を返納したら、その後の移動コストを国が徹底的にサポートする」というスキームです。
具体的には以下のような仕組みです。
- 一定の年齢になったら免許を返納する。
- その代わりに、タクシーや移動サービスが「乗り放題」または「格安」になるパスを交付する。
- その財源は税金、あるいは「事故が減ることで浮く社会保障費」で補填する。
「税金が上がるのはちょっと……」と思うかもしれません。しかし、民間企業だけでこれをやろうとすると、採算が合わずに挫折してしまいます。だからこそ、国の出番なのです。
2. 「AI自動運転」がコストの壁をぶち破る
ここで大きな鍵となるのが「AIによる自動運転技術」です。
今のタクシーやバスの運賃が高い最大の理由は、コストの約7割を占める「人件費」です。もし、AIが運転を代行してくれるようになれば、このコストは劇的に下がります。
- 24時間稼働: AIは疲れません。夜中の急な通院にも対応できます。
- サブスク化の実現: 人件費が消え、車の維持費と電気代だけになれば、「月額3,000円で町内乗り放題」といったサービスも現実味を帯びてきます。
こうなれば、タクシー会社も「運転手を雇う会社」から、「安全な自動運転車両を管理し、高齢者の外出をサポートするサービス会社」へと進化していくでしょう。
3. 「事故のコスト」を「予防のコスト」へ
高齢者事故が起きると、救急搬送、警察の捜査、裁判、そして失われる命……計り知れない経済的・社会的損失が発生します。一説には年間で数千億円規模とも言われます。
事故が起きてからお金を使うのではなく、「事故を防ぐための移動インフラ」にお金を使う。
この発想の転換ができれば、増税に頼りすぎなくても財源は生み出せるはずです。
結論:免許返納が「自由への切符」になる社会へ
今の高齢者にとって、免許返納は「自由を奪われる絶望」に近いかもしれません。
でも、もし返納することで:
「自分で運転するより安全で、安くて、玄関までいつでも迎えに来てくれる魔法の靴」
が手に入るとしたらどうでしょうか?
「体が言うことを聞かないから事故が起きる」
そんな悲しい言い訳を聞かなくて済む未来を作るために。
今こそ、テクノロジーと国の仕組みを総動員して、この問題に終止符を打つ時が来ているのだと思います。


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